フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 001
相談:
メンバー(特に女性)との距離感について悩んでいます。
誰とも分け隔てなく上手に付き合っていけるコツはありますか?
回答:
集団指導というのは「公平」が一番大事。
「インストラクターの資質に欠けている」と言われないように…

まず、インストラクターとメンバーとの組み合わせが、男性 ― 女性パターンなのか、女性 ― 女性パターンなのかによって化学反応は異なってきます。特に大騒ぎになりがちなのが、男性インストラクターと女性メンバーとの組み合わせでしょう。例えば、バレンタインデーにチョコレートを受け取るべきか否か。スポーツクラブの規約に、「贈り物の授受は一切禁止!」とあれば、「規則ですので…」と、断りやすいと思います。

ところが、地域のサークルであったり、自らが主宰するレッスンだったりすると、どうしても一歩も二歩も踏み込んだお付き合いになってしまいがち。そもそも相手の名前を知るという時点で、一歩踏み込んでしまうことになります。ましてや、常連さんになればなるほど、相手の名前は、あえてこちらから尋ねなくても、メンバー同士の会話のなかから、必然的に頭の中にインプットされるもの。

一方で、メンバーとの関係を良好に保つためには、「○○さん」と言って会話するほうが、コミュニケーションの方法としては有効でしょう。メンバーからすれば、「私をしっかり見てくれている」いう安心感につながり、信頼関係の構築にも一役買ってくれるでしょう。ただし、特定の人とばかり名前を呼び合って会話していると、名前を知られていないメンバーにはジェラシーを感じる人がいることも忘れてはなりません。

インストラクターの皆さんのなかには、将来は独立して自分のスタジオを経営したい、あるいはイベントやセミナーを開催したいという人もいるでしょう。すると、メンバーの方々には、ぜひ自分のファンになってもらいたいという心理(野望? 笑)が当然、働くものです。では、そんな場合はどうしたらよいのでしょうか。

例えば、「ブログやメールマガジンなどで情報発信しているので、それを読んでください」というのも、1つの方法ではないでしょうか。間接的で遠回りかもしれませんが、両者の間に1つのフィルターをかけることで、親睦の度合いやお互いの距離感を調節していくのも1つの手ではないでしょうか。

近づきすぎず、そうかといって離れもしないという、いわゆる「不即不離(ふそくふり)」。実は、一定の距離を保ちながら中立的な立場をとることほど難しいことはありません。人間には好き嫌いや相性もある。まさに「言うは易く行うは難し」といったところではないでしょうか。もちろん、インストラクター自身の持って生まれた性格にもよるでしょう。元々、人との付き合いを重視するタイプなのか、全く気(苦)にしないタイプなのか。両極端が一番問題(笑)。そういう意味では、自らの性格をまず、十分に知っておくことも大事であると思います。

いずれにしても集団指導というのは、公平が一番大事。たとえメンバーの中に好きな人がいようが、嫌いな人がいようが、すべての人に対して同じように接して、同じようにフォローして差し上げるというスタンス。第三者に、人によって接し方の濃さが度合いがわかってしまうようでは、「インストラクターの資質に欠けている」と言われても仕方ないのではないでしょうか。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

*本記事は、「月刊ジャパンフィットネス」 2016年6月号に掲載された内容を基に構成しています。

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*回答者のプロフィールは、掲載当時のものです。

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