フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 011
相談:
スポーツクラブに通い始めてフィットネスの魅力にはまりました。
そこで、今の仕事を辞めてインストラクターに転身したいと考えていますが、一方で踏み切れない自分も…。迷っています。
回答:
まず、「覚悟はあるか?」です。安易に踏み切るべきではないと思います。
それでも!というのであれば… 最終的な決断は自分自身。

現在、会社員として働いている方が、趣味が高じて(?)フィットネスの仕事をしたいと思ったときに、まず、私が言えることは、「覚悟はあるか?」です。有給はない、保障はない、賞与もない…。それまでの安定した待遇は一変してしまい、気が付いたときには、こんなはずではなかったと、“後悔先に立たず”ということになりかねないから、です。

ちなみに、男性の場合であれば、トレーニングに目覚めて、トレーナーの道を志す方々も少なくないようです。

もちろん、引き続き社員という立場で転職できるのであれば、それがベストなのでしょうが、フリーのインストラクターの場合には、前述の通り、何の保障もなく、当然、収入も不安定となるので、その覚悟とよほどの自信がない限り、安易に踏み切るべきではないと思います。

それでも!というのであれば、例えば、今まで通り、社員として働き続けながら、土・日のみレッスン…という、いわゆるWワークから取り組んでみるのも1つの手でしょう。いずれにしても、人生の舵を180度一気に切らないことがポイントではないかと思います。

「好きなことを仕事にする」というのは、とても耳障りがよく、多くの人たちにとっての憧れでしょう。しかしながら、特に経済的な面において独り立ちするまでの道のりというのは、決して並大抵ではありません。

まず、インストラクターにしても、トレーナーにしても、高い専門性が求められます。例えば、インストラクターであれば、さまざまな団体、あるいはスポーツクラブなどが主催するフィットネスプログラムの養成講座があります。

したがって、まずは自らが希望するコースを受講し、修了書をいただくまでが第一段階。そこから、さらにオーディションを受け、合格の通知をいただいて初めて、インストラクターとしての生活がスタートするというわけです。

現在は、ヨガやピラティスなどのボディワーク系のエクササイズに人気があることは皆さんご存じの通りです。したがって、それらを希望するインストラクターも当然、増えています。

しかしながら、多くの人が希望している状況は、裏を返せば、仕事の奪い合いにもなっているということ。したがって、当然のことながら、インストラクターにはより高いレベル、いわゆる技術力はもちろん、指導力も求められます。

一方で、メンバーさんのほうも、初心者の方もいれば、いわゆるインストラクター顔負けの“ベテラン”もいらっしゃいます。相手が初心者だからといって、自らに甘えは許されませんが、インストラクターを評価する側の人たちの目も、私たちの想像以上に厳しくなっていることを忘れてはいけません。

いずれにしても厳しい状況が待ち受けていることだけは間違いない。だからこそ、覚悟が必要なのです。もちろん、人それぞれの人生ですから私がとやかくいうべきことではないかもしれません。ただ、転職は人生の大きな転機。好転するか、暗転するかは、神のみぞ知るでしょう。

それでも、やっぱり好きな道を諦めきれないという人は、チャレンジしなければ、逆に悔いを残すことになってしまうかもしれません。最終的な決断は自分自身。本気か否か、ではないかと思います。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

*本記事は、「月刊ジャパンフィットネス」 2016年11月号に掲載された内容を基に構成しています。

*本シリーズは現在(2018年9月)も好評連載中です。ぜひ最新号もご覧ください♪

*回答者のプロフィールは、掲載当時のものです。

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