フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 013
相談:
最近では、SNSを活用して自己発信する人が多くなってきています。私も有効活用したいと思うのですが、失敗しないためのアドバイスをお願いします。
回答:
よく耳にする失敗例は、情報の漏洩。SNSはまさに“両刃の剣”。
あなたの目指すところは、一体、何なのか? そこに答えがあるといえるでしょう。

私がよく耳にする失敗例は、情報の漏洩。例えば、スポーツクラブにおけるスケジュールの改変については、1~2ヵ月前に関係者に開示されます。当然、インストラクターには守秘義務がある。が、実施前に、ブログやフェイスブックなどで、「今度のスケジュール、私、ここにつきま~す」と軽いノリで発信してしまうというケース。

本人にしてみれば、集客努力の一環として行ったつもりかもしれませんが、これはやはり先走りです。逸る気持ちはわからないではないけれども絶対にやってはダメ。

また、「スタッフの○○さんがご結婚されました!」というのも本来、個人のプライベートにかかわることなので、もしかすると当事者は内緒にしてほしかったかもしれません。それを本人の承諾なしに発信してしまっては、人間関係を壊すトラブルに発展しないとも限りません。

さらに、イベントなどで撮影した写真を無造作に公開してしまうケース。なかに写真NGの人がいた場合には、これもまたトラブルの要因になってしまいます。

このほかにも、レッスン日記などをブログで公開している人の場合も要注意です。特にネガティブな話題に触れるときには、たとえ匿名で書かれていても、読む人が読めば、誰のことか特定できてしまうもの。それが巡り巡っているうちに、尾ひれがついて、気が付いたときには大問題になるという危険性もないとは限りません。

このように、とても手軽で、いつでも情報を発信できるという意味では、非常に有効な手段ではありますが、扱い方を誤ると信頼を失い兼ねない暴走手段にもなってしまうということも肝に銘じておきましょう。

そういう意味では、SNSはまさに“両刃の剣”であると、十分に認識しておくべきではないかと思います。

一方、SNSを上手に活用している人は、知名度の向上には一役も二役も買っているのではないかと思います。自己アピール上手というのでしょうか。もしかすると、「フィットネスといえば、この人だよね」と、実力以上の評価を受けているかもしれません(もちろん、実力通りの方々もたくさんいらっしゃるので、ここは誤解のないように)。

また、ブログなどを頻繁に更新し、内容も充実している人は、実はメディアの目にも止まりやすく、そこから仕事の幅が広がってくるというケースもあるようです。

とはいっても、ブログを通じた向こう側には不特定多数の人たちが閲覧しているため、どんな化学反応が起こるかわかりません。だからこそ、より慎重に向き合うべきではないかと思います。不用意な発言をして取り返しのつかないことになってしまっては元も子もありませんからね。

そう考えると、SNSは、自己アピールというよりも、むしろ自己管理の手段として活用するというくらいのほうがよいかもしれません。

人の受け取り方というのは、それこそ千差万別であり、あまりに自己アピールの度が過ぎると、「鼻につく」ということにもなり兼ねません。

情報化の時代にあって、SNSにはまったく見向きもしないという人もいます。地元のサークル活動などで地道に取り組んでいければ、それ以上何も求めないという方はわざわざ発信する必要もないでしょう。あなたの目指すところは、一体、何なのか。SNSの上手な活用法は、そこに答えがあるといえるでしょう。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

*本記事は、「月刊ジャパンフィットネス」 2016年12月号に掲載された内容を基に構成しています。

*本シリーズは現在(2018年11月)も好評連載中です。ぜひ最新号もご覧ください♪

*回答者のプロフィールは、掲載当時のものです。

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