フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 015
相談:
40代となり、今まで以上に健康管理に気を遣うようになってきましたが、
インストラクターが特に注意すべき点は何でしょうか?
回答:
インストラクターはまさに「身体が資本」。健康管理とは、すなわち自己管理。
「わかってはいるけど…」自分ではなかなかできていないのが現実ではないでしょうか?

健康管理にも内科的な視点と整形外科的な視点とがあります。

まず、内科的な視点から見ていきましょう。インストラクターに今も昔も多いのは鉄欠乏性貧血です。特にヨガ系のインストラクターの方は、体形維持の一環として、今流行りのファスティング(絶食・断食)など、常にダイエットに心を配っているせいか、筋肉量の少ない細い体形の方が多いのが特徴です。

ちなみに、献血には女性の場合、200ml・成分献血で40㎏以上、400mlで50㎏以上という基準がありますが、特にナチュラル系を目指すインストラクターの皆さんは、この基準に足りているでしょうか?またタンパク質が足りていない、鉄分が足りていないから貧血で、なおかつ低血圧で朝起きれない…ということにも心当たりはありませんか?

エアロビクス全盛時代には、足裏の衝撃によって赤血球が壊れやすくなることで起こる溶血性貧血が多かった。ところが、最近ではハイインパクトのレッスンが少なくなったためか、それに伴って発生要因としても減少傾向にあるようです。

また、適度な運動は身体によいものですが、インストラクターの場合は、どちらかというと、適度というよりも“激度”。体脂肪率も低く、いわゆる防衛体力の観点からすると、抵抗力や免疫力もあまり高くないので、風邪をひきやすい。ところが困ったことに、風邪をひいても休めないので、治りきらないうちから、またレッスンに出かけていく。気が付いたらさらに悪化させてしまっていたということになりかねないのです。

頑張り過ぎてしまうインストラクターのなかには、膵臓をやられてしまう人も、実は少なくありません。私自身も経験があるのですが、「この身体のだるさは一体なんだろう」と感じる人は、もしかすると膵臓が疲れているかもしれないので要注意です。

次に整形外科的な視点から。インストラクター業を長年やっていると、首、肩、腰、膝、足首…など、どこかに痛みを抱えているものです。

先に述べたように、なにしろ日々“激度”なレッスンの繰り返しですからね。加えて、休ませない(超回復まで待てない)、ケアしない、しかも筋トレで強化していないのでは、痛みを抱えていないほうが不思議なくらいです。筋トレが習慣化していれば、関節の問題などはある程度、予防・改善できると思います。レッスンでくたくたになっている身体に、さらに鞭打って筋トレなんて…、という気持ちもわからないではありません。しかし、健康管理の一環として、筋トレを取り入れることは私たちにとってとても重要です。

インストラクターは、まさに「身体が資本」。かつフリーであれば、なおさら自分の身体は自分で守るしかありません。

実は、ここまで述べてたことは、インストラクターの人であれば、「百も承知」のことばかりではないかと思います。おそらく、皆さんがメンバーの方々にアドバイスするときも、同様のことを言っているのではないでしょうか。つまり、私たち自身が、実は言っていることと、実際の行動が一致してできていない(笑)。「わかってはいるけど…」自分ではなかなかできていないのが現実ではないでしょうか。

健康管理とは、すなわち自己管理。身体はもちろんのこと、心も同様に、休養と栄養を十分にとることを心がけましょう。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

*本記事は、「月刊ジャパンフィットネス」 2017年1月号に掲載された内容を基に構成しています。

*本シリーズは現在(2019年1月)も好評連載中です。ぜひ最新号もご覧ください♪

*回答者のプロフィールは、掲載当時のものです。

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