フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 022
相談:
インストラクターにとっての『壁』とは何でしょうか?
年齢の壁だけではないような気がしていますが…。
回答:
女性も男性も、年齢の壁という以上に、それぞれの人生におけるステージに応じて、
さまざまな壁は立ちはだかってくるといえるのかもしれません。

基本的にインストラクターには、年齢制限や年功序列というものはありません。何歳でインストラクターになっても構わないし、何歳になったら引退という制度があるわけでもない。したがって、そういった意味での壁はないといえるでしょう。

ターニングポイントとなるのが、まず結婚です。厳密にいえば、これは年代を問わず、1つ目の壁になる場合もあるといえるでしょうか。結婚が、逆に仕事の推進力になる場合もありますからね。したがって、ここでいう壁とは、ご主人の仕事によって転勤があったり、家業を手伝わなければならないという事情が生じる可能性があるということです。

次に、妊娠を機に訪れる出産・子育てという壁。女性の場合には特に、この壁をいかにして乗り切るかが、インストラクターとしてより充実したキャリアを積むことができるかどうかの最大のポイントといえるのではないでしょうか。

このような観点から考えると、年齢の壁という以上に、それぞれの人生におけるステージに応じて、さまざまな壁は立ちはだかってくるといえるのかもしれません。

そして、それは男性インストラクターの場合にも同様ではないかと思います。共働きでいるうちはいいけれども、今後は一人の収入で妻子を養っていくことになるわけですからね。もしかすると、転職を考えなければならないということもあり得ない話ではありません。まさに、男性にとっては「壁」=「人生の転機」といえるかもしれません。

また、男性イントラには30代後半から40代にかけて、身体を壊してしまう人が少なくない。実際に、私自身も過去にそういう方を数多く見てきています。やはりそれは若い頃に無理を重ねた結果、負の代償として表れたものなのかもしれませんね。

そう考えると、こと年齢の壁ということでいえば、女性よりも男性のほうに大きな試練が待ち受けているといえるのではないでしょうか。

ただし、女性の場合にも、40代の半ばにさしかかると更年期障害という大敵が待ち受けています。ここをどう乗り切るか。ただ、インストラクターの場合、確かに身体に不調は出てくるけれども、普段から躍動しているので、仕事に支障をきたすほどではないのではないでしょうか。

それよりも、さらに年齢を重ねて、50代になってくると、精神的な不安のほうが頭をよぎります。果たして、私はいつまでインストラクターを続けていられるんだろう、と。周りからも「還暦を過ぎても踊っているの?」と聞かれますし、かといって、インストラクターには定年はないし、年金もまだしばらく先だし…。したがって、文字通り、老体に鞭打ってということになります。

逆に、子どもたちが早い時期に独立して、50代後半にはもう「おばあちゃん」と呼ばれるようになると、自らのライフスタイルは身軽になってくる。そうなれば、自らの健康管理さえしっかりできていれば、仮に同じような年代のメンバーの方々を対象にレッスンしているのであれば、年齢の壁はなくなります。いや、むしろ年齢こそが最大の武器になるといっても過言ではありません。

「私は、皆さんと同世代。でも、こんなに元気ですよ(笑)。一緒に頑張りましょう!」と。

同世代の方々にとって、憧れの存在になれるよう、いつまでも輝きたいものです。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

*本記事は、『月刊ジャパンフィットネス』 2017年4月号に掲載された内容を基に構成しています。

*回答者のプロフィールは、掲載当時のものです。

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