フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 027
相談:
レッスン後、メンバーさんからお茶に誘われたり、「コンサー卜のチケットが2枚あるので一緒に行きませんか?」と声をかけられることがあります。
回答:
まず、あなたがとるべき行動は、クラブ的にそういったことがOKかどうかを確認すること。クラブ側がNGであれば、答えは簡単ですが…

ご質問には、「特定のメンバーさんと仕事以外の付き合いはしないほうがいいと思いますが…」とあり、悩みの深さがうかがえます。

まず、あなたがとるべき行動は、クラブ的にそういったことがOKかどうかを確認すること。クラブ側がNGであれば、答えは簡単で、それを理由にお断りしましょう。

一方で、そういったことに比較的寛容で、「判断はお任せする」と言われた場合…。さらに、あなたご自身もそのメンバーの方に好意を抱いていた場合はどうするか。果たして仕事をとるか、恋愛をとるか。正直、ここは迷うところでしょう。

仮に、あなたが将来を考えてもいいかもしれないという人であれば、あまり大きな声では言えませんが、周囲には内緒でお付き合いすることに、誰も異を唱えることはできません。ここまでくると、最終的な判断というのは、やはりあなた自身の意志に委ねられてきます。

が、後々、面倒なことに巻き込まれそうな予感がするというのであれば、最初の段階ではっきりとお断りするのが無難といえるのではないでしょうか。

もう一つの手段としては、そのクラブにおいて、周りのインストラクターの方々はどうしているのか、尋ねてみること。クラブという空間には、そこに歴史があればあるほど、独特の雰囲気や風潮、例えば“暗黙の了解”といわれるようなルールも築かれているものです。

当然、インストラクターのなかには、そのコミュニティ内での処世術を伝授してくれる人もいるでしょうし、あるいは「○○先生はよくメンバーさんとお茶に行っているよ」とか、「あのメンバーさんはやめておいたほうがいい」など、情報通の人もいるものです。

そもそも、こうしたことで悩んでしまうというのは、誘いを断ると人間関係がギクシャクして、集客に影響してしまうかもしれないという不安があるからでしょう。しかしながら、よくよく考えてみると、そもそも一緒にお茶に行かなかったら、固定客が離れていってしまう関係性というのは本末転倒でしかありません。

メンバーの方々には、あなたのレッスンの内容はもちろん、インストラクターとしての魅力を感じてもらうことでついてきてもらわなければならないはず、です。つまり、不安を抱えてしまうということは、その自信のなさと裏返しといえるかもしれません。厳しい言い方をすれば本来の土俵で勝負していないということ。

もちろん、事はそんなに単純ではなく、私の言っていることは理想論かもしれません。そう考えると、先にも述べた通り、最終的な判断というのは、あなた自身に委ねられる。いい換えれば、もうあなた自身の信念の問題といえるかもしれません。

例えば、メンバーさんとお茶に行ってさらに仲良くなるんだ!という何ものをも恐れない人は仮にトラブルが生じたとしても、両者の間には信頼関係が構築されているので、実は意外に尾を引かないものです。

問題は、どっちつかずの中途半端であること。これが一番危険です。「○○さんとは一緒にお茶に行ったようだけど、△△さんの誘いは断ったらしいよ」という噂が広がって、右往左往してしまう結果になりかねません。そういう意味では、自信がないという人は最初にきっぱりとお断りしたほうがいい。後悔は先に立たず、です。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

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