フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 029
相談:
地元である地域の公民館や体育館などで自分の教室を開きたいと考えています。
手続きなどの手順についてアドバイスいただければ幸いです。
回答:
まず最初に、場所と自分自身の確保。次はお客様の確保です。
継続していくためには、損益分岐点はしっかりと見極めておきましょう!

まず、最初に実行(確認)しなければならないのは、場所と自分自身の確保です。

例えば、週に1回借りられる理想の場所があったとします。その日時に自分自身を確保できるかどうか。場所が確保できても、自分自身を確保できなくては元も子もありませんからね。

ここをクリアしたら、次はお客様の確保に乗り出さなければなりません。確保した場所に、いかにしてお客様に来ていただけるか。すなわち集客のための知恵を絞る必要があるというわけです。そのためには、「こういった教室をやりますよ!」と、一人でも多くの人に知ってもらわなければなりません。

昨今では、FacebookなどのSNSで情報を拡散させるのが最も有効な手段といえるでしょう。あるいは会場となる公民館等の掲示板にチラシを貼らせてもらうことも、ターゲットである地域の人に知ってもらうためには、ぜひ押さえておきたいところです。

ただ、それだけで集客できるかというと、世の中そんなに甘くはありません。チラシも必ず見てもらえるとは限らないわけですからね。発信はいくらでもできますが、ターゲットとする人たちにそれがしっかり伝わっていなければ、単なる一方通行で終わってしまいます。

「○月×日、△時よリレッスンを開講します!」。これだけで告知したつもりになっていて、いざ蓋を開けてみたら参加者はゼロだったということにもなり兼ねません。そもそも確かな集客の見込みがないにもかかわらず、いきなり開講するのは自爆行為以外のなにものでもない…。

初回~3回目くらいまでは、最初だからと耐えられるかもしれません。が、閑散とした状態が1カ月以上も続くと、当然のことながらモチベーションは下がってくる…、それでも会場費だけは支払わなけねばならないという悪循環に陥って、継続を断念せざるを得なくなってきます。そういう意味においても、損益分岐点というのは、しっかりと見極めておかなければならないでしょうね。

例えば、ワンコインのレッスン料を設定した場合、会場費が2,000円であれば、4人の参加者がいてようやく会場費がまかなえる。つまり、4人集めるだけでも努力が必要であり、4人だけでは残念ながら自分のフィーは出ないというわけです。

したがって、旅行の最小催行人員ではありませんが、開講したら、最低でもこのくらいの人数は集めようという努力目標を掲げること。すなわち、「必ず参加するから」と手を上げてくれる人をまずは確保しておくことが求められるといえるでしょう。そのためには、すでにつながりのあるお客様に声掛けして、「必ず行くね!」という言質をとっておくこともスタート段階では必要かもしれませんね。いわゆる、あなたにとっての確実なファンが入れば、たとえ直前になって場所が変更になったとしても、ついてきてくれるはずです。

であれば、レッスン料の設定もワンコインにこだわる必要はありません。もちろん、ワンコインであれば、より多くの集客を期待できる効果はあるでしょう。ただし、これまでに説明してきた通り、最初から大人数を集客することは至難の業です。

したがって自らの価値を下げないためにも、また収益を得るためにも、最初はワンコインのお試し価格で、その後はそれなりの料金設定をしていったほうが安全かもしれませんね。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

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