フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!フィットネスなんでもQ&A ― 指導現場の悩みと疑問に ベテランインストラクターが回答!

フィットネスに関する様々な疑問や指導上の悩みについて、第一線で活躍するベテラン インストラクターがお答えします。
(回答者:吉田 真理子/秦フィットネス研究所)

Vol. 030
相談:
エアロビクスが日本に上陸して約40年。フィットネス界、特にエアロビクスは
今後どのような足跡を辿っていくと予測されますか?
回答:
高齢社会真っ只中の時代。フィットネスの重要性は、今後ますます高まってくるはず。自らの可能性のドアは常にオープンにしておきましょう!

フィットネス界全体で見ると、今日に至るまでには、さまざまな流行・廃りがあったことはご存じの通りです。

現在では、調整系、リラクゼーション系が主流になっていて、それに続いて筋トレ系、そして有酸素系というのが、現状における勢力分布図ではないかと思います。それでも、約40年もの歴史を地道に積み重ねてきているわけですから、それだけ多くの人たちにエアロビクスを原点とするフィットネスは受け入れられているということではないでしょうか。そういう意味では、私たちインストラクターは、この仕事に誇りをもっていいのではないかと思います。

私は、いつの時代においても、筋トレ系、有酸素系、調整系それぞれの要素は、老若男女を問わず、絶対に必要なものだと考えています。これまでのフィットネスの歴史を振り返ってみても、またなにかのきっかけで突然、私たちが想像もしなかったようなブームが巻き起こる可能性だって十分にあるのではないか、と。

特に2020年には東京オリンピック・パラリンピックを控えているだけに、スポーツ活動の一環として、最近ではやや翳りの見えるエアロビクスが再びブレイクする絶好の機会ではないかと期待しているところです。ただし、待っているだけでは発展はなかなか見込めないもの。

若いうちは身体も元気だし、好奇心も旺盛です。なおかつ、現在のフィットネス・プログラムはバリエーションも豊富…となれば、自らの好みに応じてエクササイズを選択できるというメリットもあります。

ところが、年齢を重ねてくると、身体に無理が利かなくなる。したがって、中高齢者の方々にはやはり慣れ親しんだ、安全で楽しく、そして効率的で効果的なプログラムをやり続けることが特に大事かな、と。そう考えると、そのカギを握っているのは、対象者と同じように少し高齢化しているけれども、1980~90年代からエアロビクスの指導に取り組んでいるインストラクターではないかと思っています。これは、私自身の自戒も込めて述べていることはいうまでもありません(笑)。その人たちが本筋を失うことなく、かつそれを必要とする人たちにしっかりと提供し続けていくことができれば、中身はしっかりと受け継がれていくはず。

ただし、昔からの内容をそのままやっていたのではダメ。時代は刻々と変わっていることを忘れてはなりません。でも、だからといって大きな変化は必要ない。むしろ言わなければ気づかないほどの小さな変化でいい。すなわち、基本的な理念はあくまでも“オーソドックス”であるべきです。

例えば、音楽であれば、昔の曲だけれども、少しだけ現代風にアレンジするなどの工夫…。すなわち、時代の変化を的確に読み取りながら柔軟に対応することが大事であるということです。

80歳になったときに必要な体力を、80歳になってから身につけようと思っても間に合いません。そのためには、50~60代のうちにオーソドックスなエクササイズで運動習慣をつけ、あとはそれを維持していくこと。維持するためであれば、飽きない程度に変化を加えるだけで十分なのです。

高齢社会真っ只中の時代にあって、フィットネスの重要性は、今後ますます高まってくるはず。そのためにも自らの可能性のドアは常にオープンにしておきましょう。

取材・構成/光成 耕司(彩光舎)

■回答者: 吉田 真理子さん (秦フィットネス研究所)
吉田 真理子さん
〈よしだ・まりこ〉 秦フィットネス研究所 所長。NPO法人フィットネスビューティ100代表理事。「長生きストレッチ」考案者。健康運動指導士。日本フィットネス協会エアロビクスダンスディレクター・エグザミナー・ADI。医療施設のメディカルフィットネスチーフ、企業フィットネス責任者、中高年フィットネス指導、インストラクター養成コース担当などを経験した後、フリーとして独立。シニアフィットネスの専門家であり、女性の運動不足、カラダの痛みを解消するフィットネスディレクターとして活躍するインストラクター&パーソナルトレーナーである。

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