[2015年8月特集インタビュー]

多様化している業態・ニーズに対し、将来をどのように描いていますか?

多様化している業態・ニーズに皆さんは、インストラクター・トレーナーとして将来をどのように描いていますか?
■フィットネスクラブ・専門スタジオ・小規模スタジオなど業態の多様化、■プログラムの多様化、■メンバー(会員)のニーズの多様化 など、年々顕著になってきています。それにより、「多様化に合ったプログラムやエクササイズ・トレーニングができる」、「新しい・話題のプログラムができる」、「より専門知識をもった」インストラクター・トレーナーなどが求められるようになってきました。
現在活躍中のインストラクター3人の方へのインタビューです!

水谷 正治さん

グループレッスンの醍醐味は、毎回がライブであること。
参加者にどう伝え、どう伝わり、どう修正するか。
常に考え続けます

水谷 正治さん (Masaharu Mizutani)
AFAAフルコンサルタント、AFAA DISCOマスタートレーナー。現在、名古屋市内のフィットネスクラブを中心にZUMBA、STEP、エアロビクスを指導。今年、AFAA PC養成コースの開校を予定。

選択肢が多い時代。やりたいことを明確に

現場でのレッスンに加え、インストラクターへの指導経験も豊富な水谷さん。現在のフィットネス業界や求められる指導者像について伺いました。

「新規店舗はスモールジムやマイクロジムが増えている傾向にあります。でも安心感やチョイスできるプログラムの多さは総合型フィットネスクラブですね。エアロビクスのクラスは減少傾向にあり、ヨガや ZUMBAが人気だと聞いていますが、最終的にはレッスンを提供するインストラクターによるのではないでしょうか」

ネット検索で、ある程度の知識は簡単に得られる時代。参加者の情報量も増え、インストラクターは解剖学や運動生理学などを昔よりもより深く理解し、伝える必要があると言えます。

水谷さんご自身は、いちプログラムの指導だけでは引き出しに限界を感じ、指導スキルを上げるためにも色々なプログラムにチャレンジしようと思ったのだそう。指導はエアロビクス、ZUMBA、ステップなど多岐にわたります。

「私自身は初めてエアロビクスのレッスンを受けた時からすっかり夢中になり、ほとんど誰にも相談せずに指導者になることを決めました。初めはもちろん収入も少なく技術も未熟でしたが、とにかくレッスンをできることが嬉しかった。動きが思い浮かばなかったり、ケガをしたりでストレスを感じることはあっても、壁らしい壁を感じたことはありませんでした。

今はレッスンプログラムも多く、選択の難しさを感じると思います。学校や介護予防指導など、フィットネス関連の仕事は昔より増えているので、自分はどういった指導をしたいかを明確にしておきましょう。養成コースで基本をしっかり身に着けて、ぜひ長く活躍できるインストラクターになってください」

お仕事シーンを拝見!

*COMMENT* インストラクターはインストラクションすることが大事。とにかく動けること、そのために自己鍛錬を続けることが長続きの秘訣です。そして自分のレッスンを大好きになってくださいね!

養成コース選びのポイントは…!

「たくさんの養成コースがありますが、実際に指導してもらう講師と直接会って話すことをおすすめします。現場に出るまでに身につけたいのは筋力、持久力、柔軟性など体力をできるだけ高めておくこと、そして接客業であることを十分理解しておきましょう」

伊藤 ゆりさん

フリーで活動していても、
いちビジネスマンであることを忘れずに。
一つの成功体験が次につながっていきます

伊藤 ゆりさん (Yuri Ito)
全米ヨガアライアンス500時間取得、ジョギングインストラクター。アスリート向けヨガやランニングとヨガを融合したランヨガなどを指導。

企画、営業、開催……。 自ら動いて集客を

一般のヨガ愛好者はもちろん、アスリート向けのレッスンなど様々なヨガイベントで人気を集めている伊藤さん。もともとは営業職で表彰されるほどの成果を上げていたそう。

「好きな仕事をして毎日が充実していたのですが、知らないうちに無理がたまって体調を崩してしまって。そこで出会ったのがホットヨガでした。身体を温めること、呼吸を深めることがぴったりはまったんです」
身体を休めながらヨガスタジオに通い、半年ほどたったころティーチャートレーニングに通うことに。そのうちに週末を利用してイベントを開催するようになりました。

「ちょうどフェイスブックが盛り上がってきた時期だったんです。クラスを受けた人が記事をアップしてくれて、それを見た人が連絡をくれる……。口コミだけでどんどん広がっていきました。当時はヨガを副業としている人が珍しく、女性誌などに取り上げてもらう機会にも恵まれました」

「ご縁だけで生かされています」と笑う伊藤さん。でもその裏には仕事に対する誠実な姿勢が伺えます。指導資格は持っていたものの、知識をもっと深めたいと新たに RYT 200時間、続けて500時間も取得。イベントがあればSNSで告知をし、レッスン後は参加者1人ずつにメールでお礼を伝えていたのだそう。

「アスリート向けのヨガは、ランナーへ指導してほしいと頼まれたことがきっかけでした。レッスン後に5キロのランがあって私も一緒に走ったのですが、みなさんから色々な質問をいただいて。この人たちが求めるヨガってなんだろうって考えたんです」
これは仕事になると直感し、ジョギングインストラクターの資格を取ることに。

「ヨガは企業も興味を持ってくれている分野。私は気になるショップにコンタクトを取り、コラボレーションの提案をしてきました。考えてみれば、仕事へのスタンスは営業時代と同じですね」

お仕事シーンを拝見!

*COMMENT* 参加してくださった方が、気持ちよかったと言ってくれたり、また会いに来てくれたり…。インストラクターは目に見えないものを伝える仕事だけど、思いがダイレクトに返ってくる、とても素敵な仕事だと思います。

養成コース選びのポイントは…!

「まずは通いやすさ。私は土日に集中して受講しましたが、団体によっては1年ぐらい時間をかけるものもあります。また、ヨガには流派がありそれぞれにカラーがあるので、いくつか受けてみて自分にはどれが合っているかを考えるといいかと思います。」

田中 舞さん

フリーで働くと不安要素はつきもの。
それを減らすにはとにかく準備、そして
何事にも一生懸命取り組んで足元を固めることです

田中 舞さん (Mai Tanaka)
JAFテクニカルアドバイザー、JAFA/ADI、NESTA/PFT、日本コアコンディショニング協会認定コアインストラクター。都内のスポーツクラブでエアロビクス、ラディカルフィットネスOXIGENO、X55などを指導中。

自分で決めた道だから 努力して叶えたい

24歳のときに活躍の場を福岡から東京へ移した田中さん。エアロビクスとの出会いは大学時代でした。
「体育の先生を目指していたのですが、偶然見た競技エアロビックの演技に魅了されてしまって。エアロビクス、ヨガ、ピラティスの資格を取得し、学生時代から指導をスタートしました」

卒業後は三年間フィットネスクラブに所属。転機となったのは NHK BS「ドゥ!エアロビック」のオーディションでした。
「目標としていた先輩でもあり、番組にも出演していた競技エアロビック選手・吉田知子さんにお声がけいただきました。運よく合格し、上京することに決めたんです」

上京するにあたっては事前に何度も足を運び、指導場所を決め、都内で活躍しているインストラクターたちと交友を深めたのだそう。その後周りの仲間にも恵まれ、DVD出演やウエアのアンバサダー契約など活躍の場を広げます。
また、共演者のつながりからその後所属したフィットネスプロモーション会社を紹介されることに。
「そこでプレコリオプログラム、ラディカルフィットネスと出会いました。インストラクター教育の仕事も覚え、専門学校や高校などでも教えるようになりました」

エアロビクスのメンバーさんからの希望で、プライベートでヨガサークルもスタート。ここまで順風満帆に見えますが、その秘訣は何なのでしょうか。
「一生懸命なことでしょうか(笑) 私のクラスのこだわりはエクササイズ効果。ただの楽しい振付クラスではなく、1回でも効果を感じてほしい。今日参加してくれた人に必ず次回も来ていただけるように、何ができるかを常に考えます」

お仕事シーンを拝見!

*COMMENT* インストラクターはとても楽しい仕事です。時代に合わせて自分も進化できるように、常にアンテナを張って、トレーニングや勉強など自分を高めてください。

養成コース選びのポイントは…!

「今はネット環境も整っていますが、実際にレッスンを体験してみることが大切。この先生ならという人や、いいなと思うクラスに出会ったら、どこの養成を出たのかを聞くのもいいですね。アフターフォローがしっかりしているところもポイントです。」

*本ページの内容は、「月刊ジャパンフィットネス」 2015年8月号特集より抜粋してご紹介しています。

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